アマゾンプライムに上がっていた、バクダッド・カフェを観了しました。
いやぁよかったよかった、という話になります。
内容を忘れているほど前に読んだあの本を、もう一度読んでみよう。が、ことごとく期待外れに終了しているこの頃、何なら逆に「この作家さん同じことばかり言ってんな」と、おまいうブーメランだってクルクル回転しておりました。
恋するようにむさぼり読んだあれやこれが、すっかり色あせてしまっていたなんて。
それが成長というものなのでしょう。
なので、「15分で閉じちゃうかもな」と横目で鑑賞し始めたこの映画、いやいやいやいや、こんなにおもしろかったんかい。
これが成長というものなのでしょうか。
酸いも甘いも経験したであろう、パートナーに絶望し、くたびれた中年女性ふたりの友情物語、ではなく新しい家父長制度やってみたよ。そんな世界観なのねと理解しました。
好きだなぁそういうの。女性は勝手に幸せになるのが一番よいですよ。
普通に生きていても嫌なことって現れるときには現れる。RPGの敵のようにいきなり目の前を塞いでくるけど、そこで消耗しすぎないのってすごくだいじ。
相手を倒すことに気は行きがちになるけど、勝手に幸せになることがゴールなのよねそうなのよね。
映画の序盤、バグダット・カフェ オーナーのブレンダさんはとにかくずっと怒り散らしているのですが、しみじみそれも良くて、音楽的で惚れ惚れします。
小首をかしげながら「You know what I'm saying?」特に最後の「セーーーーーン?」のサウンドがお気に入りです。
これに匹敵する日本しぐさってないものかしらとあれこれ考えるけど、なかなか思いつかず残念。
音楽的に聞こえるブツブツ文句といえば、往年のウーピー・ゴールドバーグさんのサウンドだって最高で、怒っている人を見て笑ってしまう。日本人なら上沼恵美子さんが近いかもです。
そして最後に、やっぱり掃除は超絶開運行為だよなと、また確信したこともお伝えいたします。